物価高に燃料高騰、最近では電気代やガス代などの光熱費まで値上がりして、まだまだ節約が欠かせない日々ですよね…。少しでも生活費を抑えたいと考えている方は私だけではないと思います。
そんな私の強い味方が電子レンジ。食べ物を温めるだけでなく、使い方次第で節約しながら美味しい料理を作れちゃうスグレモノです。
でも、電子レンジで調理した料理は体に悪いってウワサも聞くし…。味気ない、愛情を感じられないって言われそう…。
そんな理由できちんと使えていない人はもったいない! 電子レンジを上手く活用すれば、節約はもちろん、たくさんのメリットを得られるんです。
今回は、料理に電子レンジを使うメリットをまとめながら、簡単で美味しい節約レシピ集をご紹介していきます。
電子レンジの温め機能以外はとくに使っていないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
料理に電子レンジを使うメリット
電子レンジは、温め機能以外にも調理の下ごしらえに活用できます。下ごしらえのために、素材を茹でたり炒めたりする工程を電子レンジで補うことによって、以下のメリットが得られます。
光熱費の節約になる
電子レンジを使う際には電気が必要ですが、ガスなどのコンロ調理に比べてコストがかかりません。
具体的な例で言うと、カボチャを下茹でする場合、コンロなら中火で20分ほど茹でる必要がありますが、電子レンジを使えば調理に必要な時間は約5分です。
電子レンジの出力量にもよりますが、電子レンジ1分あたりの電気代は約0.45円。下茹でに5分間使った場合の電気代は2.25円です。
それに対し、ガス代は1分間あたり0.36円と電気代よりも割安ですが、20分茹でるとなると7.2円かかります。
短時間であればコンロ調理のほうがお得ですが、長時間の使用が必要なときは電子レンジで調理したほうが節約になるというわけです。オール電化の家庭なら、なおさら分かりやすいでしょう。
また、下ごしらえのために鍋やフライパンなどを必要としないので、洗い物が出ません。
ここでも水道代やガス代の節約につながります。
下ごしらえの調理に電子レンジを活用するだけで、全体的な光熱費の節約になるのです。
時短になる
電子レンジは、食材の水分を利用して内部から食材を温める特性を持っています。そのため、食材を茹でたり炒めたりする時間と手間を省けます。
調理器具も少なくて済むので洗い物もラク。火を使わないので目を離すこともできます。
その間に別の料理を作ったり洗濯をしたりと、同時進行で他の家事も行えます。
料理中に手を離せるのは、小さなお子さんのいる家庭にも大きなメリットですね。
このように、電子レンジの活用によって時間を短縮しつつ、家事の手間や負担を大幅に減らすことができます。
栄養価を逃さない
電子レンジであれば野菜の栄養を逃さず調理できるため、健康面でも安心です。
野菜にはビタミンCやビタミンB1などの栄養分が豊富に含まれており、これらは水に溶けやすい性質を持っています。
そのため、野菜を茹でるとどうしてもビタミンが流れ出てしまうのです。
電子レンジ調理であれば、溶けだしたビタミンも耐熱皿の中に残っているので、流れ出る心配がありません。
ヘルシーな料理になる
電子レンジで加熱する料理は油を使わずに作れるため、一般的な焼き物や炒め物などに比べてヘルシーです。
最近では、電子レンジで簡単に蒸し料理ができる調理器も販売されていて、余分な脂質を落としながら料理を作ることもできます。
ダイエット中の方や体形管理をしたい方にとって大きなメリットと言えるでしょう。
掃除がラク
電子レンジで調理をすると、掃除が必要なのはレンジの庫内のみ。キッチンの床や壁に油が飛び散らないので、日々の掃除の手間も省けます。
電子レンジの庫内は、重曹入りの水を絞った布巾で拭けば、汚れや匂いをキレイに落とせます。日々の掃除にあまり時間や手間をかけられない、忙しい方にもおすすめです。
電子レンジのワット数の違いについて
200Wや500W、600Wなど、電子レンジの調節機能に記載されているワット数。出力が強い、弱いというのは分かるけれど、結局どの料理にどんなワット数がふさわしいのか、よく分からない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、電子レンジの最適なワット数について解説しています。
100~400Wは「弱火~中火」
電子レンジの100~400Wは、家庭用のガスコンロに例えると弱火~中火にあたります。このワット数を使うのにおすすめなのは、冷凍食品の解凍や調理の下ごしらえです。また、強いワットで温めると「突沸」が心配な物を温めるときなどに使います。
突沸とは、高温の液体が突然、周囲に飛び散ってしまう現象のことです。
飲み物などの液体は沸点に達すると沸騰しますが、電子レンジのように静かに加熱すると、沸点を超えても沸騰が起こらず、熱が溜まっていく「過加熱状態」になることがあります。
この状態で液体を揺らしたり調味料を入れたりするなど、何らかのショックが加わることによって突沸が起こります。
突沸が起こると周囲に高温の液体が飛び散り、やけどを負ってしまうおそれがあります。飲み物やカレーなどの液状の食品を温める際は、ワット数を低くして加熱するようにしましょう。
500~800Wは「中火~強火」
電子レンジの500~800Wは、ガスコンロで言う中火~強火の状態です。このワット数はすでに調理済みの料理を温める場合や根菜の下茹でなど、短時間で調理したい際に使用します。
お弁当やおかずを温め直すときなども、500W以上がおすすめです。
食品に記載されたワット数と自宅レンジのワット数が異なるために最適な時間が分からない際には、以下の計算方法で算出できます。
最適な加熱時間=食品に記載されたワット数÷自宅レンジのワット数×記載された温め時間
電子レンジでカンタン節約レシピ
ここからは、電子レンジを使って簡単に調理できるレシピをいくつかご紹介します。
どれも身近な材料でできる節約料理なので、ぜひ参考にしてみてください。
野菜たっぷりの簡単ポトフ
野菜の甘みとウインナーのうまみがしっかりと煮汁に染み込んだスープです。少ない調味料で簡単にできるので、時短にもつながります。
材料(2人前)
キャベツ…200g(1/4個)
玉ねぎ…50g(1/4個)
ウインナー…6本
水…200ml
コンソメ顆粒…小さじ1.5杯
塩こしょう…適量
乾燥パセリ・粉チーズ…お好みで
キャベツはざく切り、玉ねぎは1cm幅に切ります。じゃがいもは皮をむき、一口大に切ってラップをかけ、600Wのレンジで2分加熱します。
ウインナーはそのままでもOKですが、斜め切りにすると旨味が煮汁に溶け込みやすくなります。
耐熱容器に切った野菜と水、コンソメ顆粒、塩こしょうを入れてラップをかけ、600Wの電子レンジで3分加熱。レンジから取り出したらお好みでチーズとパセリを散らして完成です。
トマトとなすと豚バラの重ね蒸し
電子レンジで簡単にできる蒸し料理のひとつです。並べて加熱するだけで、見た目もキレイなひと品が完成します。あっさり味で食欲がないときにも食べられるので、夏バテ防止メニューとしてなすとトマトが旬の季節にいかがでしょうか。
材料(2人前)
なす…中3本
トマト…中3個
薄切り豚バラ…200g
ごま油…大さじ1
ポン酢…大さじ2
砂糖…小さじ1
すりおろしショウガ…小さじ1
なすとトマトのヘタを取り除き、なすは5mm幅の斜め切り、トマトは5mm幅の輪切りにします。
豚バラを5cm幅に切りましょう。
大きめの浅い皿に、なす・トマト・豚バラを交互に重ねながら、皿の円形に沿って並べていきます。並べ終えたらラップをかけ、豚バラに火が通るまで600Wのレンジで10分ほど加熱。火が通ったことを確認したらラップを外します。ごま油とポン酢、砂糖、ショウガを混ぜ合わせたソースを上から回しかければ出来上がりです。
ふわふわ卵の親子丼
炒める、煮る工程が必要な親子丼も、電子レンジがあれば耐熱容器1つで完成します。洗い物を少なくできるので、家事に手間を取られたくない、ささっと手軽に済ませたい方におすすめです。
材料(2人前)
ごはん…300g(一膳150g×2)
鶏肉(もも肉or胸肉)…300g
玉ねぎ…1/2個
溶き卵…1個×2人分
しょうゆ…大さじ1
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
和風だしの素…小さじ1
刻みのり・ねぎ…お好みで
玉ねぎは薄切りにし、鶏肉は一口大に切ります。しょうゆ、酒、みりん、和風だしを混ぜ合わせたら耐熱皿玉ねぎと鶏肉と一緒に入れてラップをかけ、600Wのレンジで4分加熱します。
一度容器を取り出して溶き卵を入れ、再びラップをかけたら、同じく600Wで2分加熱。
ごはんの上に盛り付けて、お好みで刻みのりやねぎをのせたら完成です。
鮭とクリームチーズのポテトサラダ
鮭と相性の良い、ポテトを使った一品です。じゃがいもは電子レンジで加熱すれば良いので、手間がかからず大幅な時短につながります。
材料(2人前)
じゃがいも…2個
鮭の切り身…1切れ
玉ねぎ…1/4個
酢…小さじ1
クリームチーズ…50g
マヨネーズ…大さじ1.5
塩こしょう…少々
じゃがいもは皮をむいて芽を取り、一口大に切ります。
600Wの電子レンジで5分程度加熱し、やわらかくなったら取り出してマッシャーでつぶしたら、お酢を入れて粗熱を取ります。
次に鮭の調理です。500Wで5分程度、鮭に火が通るまで加熱したら、皮と骨を取り除いておきましょう。じゃがいもにクリームチーズ、マヨネーズ、塩こしょうを入れて混ぜ、鮭と合わせたらできあがり。お好みでパセリを散らすと、見た目も風味も変わっていっそう美味しくなります。
お手軽キーマカレー
電子レンジだけで簡単に作れるキーマカレーのレシピです。ルーの上にとろとろの卵黄や温泉卵をトッピングすれば、まろやかな辛さになりちがった味わいを楽しめます。
材料(2人前)
ごはん…400g(一膳200g×2)
豚ひき肉…150g
玉ねぎ…50g
にんじん…50g
水…160ml
カレールー…50g
玉ねぎとにんじんはみじん切りにします。豚ひき肉に水と玉ねぎ・にんじんを混ぜ合わせ、ラップをかけましょう。
600Wで5分加熱したら、一度取り出して材料を混ぜ、味をなじませます。
再びラップをかけて、今度は600Wで4分加熱。にんじんがやわらかくなったら、ごはんの上にかけて完成です。お好みに合わせて温泉卵や卵黄などを載せられます。
マリナーラ風スパゲティ
マリナーラとは、イタリア語で「船乗りの」という言葉。シーフードは入っていませんが、船乗りでも船の上でも簡単に作れるという意味が名前の由来となっています。
トマト缶ひとつで完成するので、トマト缶があるときに便利。シンプルであっさりと食事を済ませたい方にもおすすめです。
材料(2人前)
パスタ…200g
トマト缶…200g
おろしにんにく…4g
塩…小さじ1/2
乾燥オレガノ…小さじ2
オリーブオイル…大さじ2
鍋にお湯を沸かし、パッケージの表記時間通りにパスタを茹でて湯をきっておきます。耐熱容器で茹でたいときは、パスタを半分に折って入れると入りやすいです。
耐熱容器にトマト缶、おろしにんにく、塩、オレガノを入れて混ぜ、ラップをかけて600Wの電子レンジで6分加熱します。
オリーブオイルにパスタの茹で汁少々を加えたら、茹でたパスタを加えて和え、お皿に移します。
加熱したトマトソースをパスタの上にかけて完成です。
チョコレートケーキ
電子レンジで完成する、デザートレシピの紹介です。ホットケーキミックスを使ってできるのでコスパも良くて経済的。見た目も可愛いので、ゲストへのお茶菓子としてもお出しできます。
材料(15cmホール)
ミルクチョコレート…50g
無塩バター…20g
ホットケーキミックス…30g
卵…1個
純ココア粉末…大さじ1
細かく砕いたチョコレートを耐熱容器に入れ、無塩バターを加えて600Wの電子レンジで1分加熱します。全体が溶けるまで混ぜたら卵を入れて、さらに混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたチョコレートにホットケーキミックスとココアをふるいにかけながら入れて、チョコレートケーキの生地のできあがりです。
シリコン容器に生地を流し入れたあと、余分な空気を出します。容器を10cmほどの高さから「トントン」と2~3回叩けばOKです。600Wの電子レンジで2〜3分加熱したら焼き上がり。容器から生地を取り出して盛り付けます。
光熱費や食費の節約、家事の負担軽減と、時短にまでもつながる電子レンジ活用術。身近にありながらこれまであまり電子レンジを使ってこなかったという方は、ぜひコツコツ節約するつもりでチャレンジしてみてください。